ボーリングをしたくなった。
オリヴィウム・アウトレット・センターの地下にボーリング場がある、とガイドブックに書いてあったので同じ宿の旅行者と2人で行く。
国鉄で、カズルチェシメとか言う駅で降りると直ぐ近くにオリヴィウムがあった。 ここにはリーバイスやアディダス、ナイキなどのショップが入っており、アウトレット価格で売られている。 リーバイスに入ってみたけど、品揃えは貧弱。
地下の駐車場スペースにボーリング場はあった。
“トルコのボーリング場”と聞いて、「スコアを手書きしてんじゃねーの?!」と思っていたのだが、全然近代的で普通。
値段は、1ゲーム7リラ(約630円)する。 シューズは貸し出し無料だ。 さすがに2ゲームやって1,260円はトルコの物価を考えると高いので、1ゲームだけすることにした。
ビールを賭けて2人で勝負。
結果は、137対112で俺の勝ち!
スペアは取れるんだけど、ストライクがなかなか出なかった・・・ ピンの底に粘着液とか塗られているかも知れん。
たまにやるボーリングもいいもんだ。
帰りにオリヴィウムから駅まで歩いていると、中学生くらいのガキが2人で絡んできた。 「タバコをくれ」としつこい。 あまりにしつこいし、俺に近づき過ぎなので、最初は無視していたのだが徐々にイライラして来て、嫌悪感剥き出しで「失せろ」と一言。
「タバコをくれ」と言われたくらいで・・・と思うかも知れないが、ガキのくせに大人を小馬鹿にしたような態度と、あまりのしつこさと、『スリだな』という直感があった。
すると、ガキどもが後ろから握り拳2つ分ほどの大きさの石を投げて来た。
これにカッチーンと来て、2人でガキを追い掛ける。
ガキも走って逃げたが、悪いけど俺の方が足が速い。 数年ぶりにマジ走りしてしまった。 逃げられないと思ったガキの1人が近くの洋服店に逃げ込んだ。
馬鹿め、自分から袋のネズミになりやがって・・・
グヘへ、店から引きずり出してゲンコツか蹴りを入れてやる!と店内に乗り込むと、店員がガキを庇う。
「子供だから」というのが理由だ。
ほほ〜、トルコでは人様に“当たったら怪我を負わせるような”石を投げても「子供だから」という理由で怒らないのかね?
ガキの胸ぐらを掴んで表に引きずり出そうとしても、周りの大人たちが「まぁまぁ」と引き止めに入る。 その内、7〜8人の大人たちが集まりだしたけど、全員一緒。
確かに、いきなり店のドアを開けて「オイ、くそガキ!」と入って来た外国人に子供を引き渡したくないという気持ちは分かる。 でもね、子供を怒るのが先なんじゃないですか? 教育がなっとらん!
馬鹿らしくなったので、「もういい」と帰ってきた。
ちなみに、トルコでは『子供』ってだけで誰からも溺愛される。 目の中に入れても痛くないのだ。 そんな甘やかされて育ったのが、トルコ人。 もしこれがイエメンで同じ事が起こっていたら、ガキは俺らではなく大人に厳しく怒られていた。 お父さんに引き渡そうものなら、お父さんにボコボコにされるからな、イエメンでは。
ま、ここは所詮トルコですから・・・
最近、軽犯罪の話をよく聞く。
昨日は同じ宿の女の子が置き引きにあって、全財産とパスポートを失くした。 まぁ、これはその子にも問題があると思うが、置き引きされたことは事実だ。 その前にも、携帯電話をすられた、ぼったくりバーで20万円を脅し取られた等等、宿にいるだけで色々聞く。
スリには子供も多い。 子供でもプロだから、油断していると気が付かない内にやられている。 今日のガキだって、あの接近の仕方は怪しいもんだ。
今日の一言;
俺って今でもけっこう足が速い。
旅の出費;
食費: 4.3リラ
電車代: 2.6リラ
ボーリング代: 7リラ
合計: 13.9リラ(約1,240円)
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