ゆずランドへようこそ

アジア横断シルクロード日記


この日記は1週1ページで、最終更新日が一番下になります


現在地はどこなの?

<<前のページ | 次のページ>>
ソ連時代の愛国ポスター
2007年4月23日(月)
アゼルバイジャン共和国入り

 ついに『アゼルバイジャン共和国』にやって来た。
 かつては『アゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国』としてソビエト連邦に属していた国で、俺にとっては旧ソビエト連邦を構成した国では9カ国目に訪れた国になる。

 先週の金曜日に、アゼルバイジャンの国境で追い返されてからひたすら待っていた月曜日。
 午前中にアゼルバイジャン大使館に乗り込む。
 対応次第では、どうしてくれようかな?と思っていたのだが、実際に行ってみると既に国境から(?)話が回っていたようで、俺の顔を見るなり領事が「(日本語で)すみません」、「アイム・ソーリー」を連発。
 旧ソ連邦の国の役所では絶対に謝らないと思っていたので、意外だった。
 「そちらのミスのせいで、時間とお金を無駄にした」とは言っておいたが、向こうも謝っていることだし、それ以上は言わないでおいた。 よっぽど対応が悪かったら、ナゴルノ・カラバフ問題(領土紛争)を持ち出して「こんな程度のミスをするようでは、アルメニアとの戦争に負けて当然だな」とでも言ってやろうかと思ってたんだけどね。 多分、ホントに言ったら絶対に激怒するはずだから、ビザ取り消しも覚悟の上だったけど。

 ビザに領事のサインと、大使館のスタンプを押してもらい、これで晴れて“有効なビザ”になった。
 これでアゼルバイジャンに入国出来る。

 早速、移動を開始! 今回は、追い返された時とは違う国境を通ってアゼルバイジャンに入ることにした。 時間を無駄にしてしまったので、当初の予定とはルートを大幅に変更。
 午後3時に、トビリシ駅前からマルシュルートカに乗って、クラースヌィ・モストという国境に向かう。
 国境を徒歩で越え、『アゼルバイジャン共和国』に無事入国!

 “グルジアとアゼルバイジャン”と聞くと、どっちも同じような感じだし、「どっちがどっちでも俺には関係ねーよ」と思っていたのだが、実際に国境をまたいで見ると結構違う。
 まず、人が違う。 見た目から違うのだ。
 グルジア人は東ヨーロッパにも普通にいそうな感じで、ほぼ白人だが、アゼルバイジャン人はイラン人と一緒。 民族的にはトルコ系らしい。 まぁ、簡単に言えば中東顔なのである。 「お前、日本で偽造テレカ売ってただろ?!」って奴がいっぱいいるのだ。
 違うのは見た目だけではない。 人そのものも違うのだ。 グルジアではボラれることは、まずない。 買い物をする時に言葉が分からないから、ポケットの中のお金を全部出して「取って」と言えば、正直に取る。
 ところがアゼルバイジャン人の場合は、商業民族の血を受け継いでいるのか?グルジア人と同じ感覚では付き合えない。

 国境から乗ったマルシュルートカの運ちゃんも、相当なワルだった。
 終点のガザフで、料金を払おうとして10マナト札(約1,340円)を出すと、「これでOK」と言う。 おいおい、運賃は2マナト(約270円)以下だろ? すると「お釣りがないから他の通貨でも良い」と言うので、ラリを出すと42ラリ(約2,880円)を取って「これでOK」と言い出す始末。
 高くなってるじゃねーか、馬鹿!
 俺の最少額紙幣が10マナトだったのも問題なのだが、なかなかお釣りをよこさない。 お釣りは持っているんだけどね。 最初は渋々2マナトのお釣りを出してきたが、少な過ぎる。 こっちも一歩も引き下がるつもりはないので、粘って5ラリのお釣りを貰ったが、それでもまだ。 ついには向こうも通りすがりのお爺さんを呼んで、彼に判定してもらうことに・・・
 運が良いことに、お爺さんは俺の味方だった。 お爺さんと運ちゃんが「こんなお釣りの額では少な過ぎる」とか「外国人からは取れるだけ取るんだ」とかの、やり取り(想像)の末に8ラリのお釣りが返って来た。 本来は、1.何マナトだと思うが、もういいや。

 でも、このワル運ちゃんのおかげで列車の出発時刻に間に合わないことが確定的となり、仕方がないから夜行バスで首都バクーを目指すことにした。

 久しぶりに面倒くさい国に来ちゃった・・・

 写真は、ソ連時代のポスター。 『ソビエトの為に、皆も戦おう!』的内容。

旅の出費
タバコ: 3ラリ
食費: 8.5ラリ
外食代: 2ラリ
市内バス: 0.4ラリ
宿代(2泊分): 24ラリ
ミニバス(トビリシ→クラースヌィ・モスト): 4ラリ
ミニバス(クラースヌィ・モスト→ガザフ): 2マナト
バス(ガザフ→バクー): 8マナト
合計: 41.9ラリ+10マナト(約4,210円)

燃える山『ヤナル・ダグ』
2007年4月24日(火)
燃える山

 バクーの見所の一番に、俺は『ヤナル・ダグ』を選んだ。 “燃える山”という意味の『ヤナル・ダグ』は、山の斜面から自然に噴出する天然ガスが燃え続けているらしい。
 何だか、面白そうじゃない?

 問題がひとつあって、ヤナル・ダグまでの公共交通機関がないので、行く方法がタクシーしかない。
 しかも、ヤナル・ダグはバクーの郊外でちょっと遠い。 値段交渉が難しいところだ。

 書くのが面倒臭いから、タクシーでトラブった件は省くが、予算より大分オーバーの18マナト(約2,420円)も掛かってしまった・・・ しかもトラブったのが、バクーを出た後だから性質が悪い。
 帰りは徒歩で帰ろうと本気で思ったのだが、雨も降ってきたし最後は俺が折れてしまった。 まぁ、絶対に徒歩で帰れる距離じゃないんだけどね。

 で、肝心のヤナル・ダグだが、想像していたよりも遥かに規模が小さく、しょぼい・・・
 “燃える山”っていうか、“火が出てる岩”程度。
 「へ〜」って感じで、3分で飽きちゃった。
 もっと色々な場所から、もっと火がボウボウ吹き出てたら面白いんだけどな。

 英字ガイドブック『ロンリープラネット』では、ここを強力に推薦してるらしいけど、俺は“わざわざ行く価値なし”観光地に認定した。
 タクシーに乗ってまで行く場所じゃねーよ。

旅の出費
雑費: 0.6マナト
タクシー代: 18マナト
宿代(1泊分): 15USドル+2マナト
合計: 20.6マナト+15USドル(約4,490円)

バクーを一望
2007年4月25日(水)
石油バブル

 写真は、首都バクーを一望したもの。 カスピ海に面して発展したバクーは、カフカス3カ国の中で最も発展している町だそうだ。 バクーの次がグルジアの首都トビリシ、3番目にアルメニアの首都イェレヴァンと“都会度”は下がっていく。

 中心の繁華街は垢抜けた雰囲気だし、郊外に高層ビル群が建ち並んでいて見た目は都会だが、住人は地方から流入してきた田舎者が多く、大多数の人は垢抜けていない。
 最近、急激に高層ビルが増えた理由は、ずばり天然資源。 カスピ海で産出される豊富な石油と天然ガスに、近年アメリカやヨーロッパ、ロシア、日本の企業が投資。 石油埋蔵量は、ペルシャ湾に次ぐ膨大な量を有するらしい。 そのおかげで、かつてない石油バブルの恩恵を受けている。

 でも、オイル・マネーがどこに流れているのか不思議。 高層ビル群があるものの、道路は凸凹だし、警官のモラルもカフカス3か国で最低。 俺も国境で雑魚兵士に「マネー、マネー」言われた。
 当然シカトしたけど。
 どうやら、ピラミッドの上の方の限られた人たちだけが、どんどん金持ちになる仕組みになっているようで、それ以外の人は石油バブルに乗り切れていないようだ。

 石油バブルのシワ寄せは旅行者にもある。
 2006年11月発行の“最新の”ガイドブックを持っているにも関わらず、物価が急激に上昇しているため、掲載されている宿代などが2倍に跳ね上がっている。 庶民の足マルシュルートカだって、1.5倍から2倍だ。
 旅行しづらい・・・

 今日は宿をチェックアウトして、駅で夜行列車のチケットを買い、荷物を預けてバクー市内を観光した。
 駅から歩いて旧市街を回り、その周りに建ち並ぶ100年前の第1次石油ブームの頃の建築物を見た。 そこから『シェヒッドリック・ヒヤバヌ』という国立墓地にケーブルカーで昇って、展望台からバクー市内を一望。

 今日も良い人と悪い人の両方に会った。
 悪い人は、バクー駅の切符売りのババア。 切符を買って、お金を出したらお釣りをよこさない。 しつこく言ったら、逆ギレ。 逆ギレする理由が分からん。 何度も催促して、その度に逆ギレしながらお釣りを出してくるが、毎回ちょっとずつ。 1度に全部出せよ!
 良い人は、カフェで同席になったお兄さん。 身なりのきちんとした人で、何やら政府の省庁で情報テクノロジーの仕事をしているらしい。 「アゼルバイジャンで何か問題が起ったら、俺の携帯電話に連絡してくれ」と電話番号を貰った。 その上、知らない間に俺の飯代まで勝手に払ってくれていた。

 お釣りは出さないとか、何かとボろうとする人もいれば、地下鉄に乗ろうとしたら俺の分まで勝手に払ってくれる人までいて、アゼルバイジャン人のお金に対する考え方がよく分からん。
 お釣りをごまかそうとする国は他にもあるが、催促しても1度に全部出してこないのはうざい。 インターネットカフェでもそうだった・・・ お金を払う度に一々揉めてたら、時間と体力の無駄。
 はぁ〜、グルジアが恋しい。

 夜10時20分の夜行列車で、西のシェキに向かう。
 シェキに2泊ほどした後は、グルジアのトビリシに戻ろうかと思う。 でも来週早々にはアルメニアに旅立たないと、5月18日のトルクメニスタン入りに間に合うかどうか。

旅の出費
食費: 2マナト
雑費: 0.1マナト
外食代: 3.7マナト
荷物預かり: 1.1マナト
ケーブルカー: 0.4マナト
インターネット: 1.3マナト
列車代(バクー→シェキ): 3.4マナト
合計: 12マナト(約1,590円)

ハン・サラユの内部
2007年4月26日(木)
古き良き隊商宿

 駄目だ! 宿代が高過ぎる!!
 シェキに2泊しようと思っていたが、1泊が限度。 明日には移動してグルジアに戻ろうと決めた。
 ガイドブックに載っている民泊斡旋業者は倒産していたし、最安ホテルも改装して数倍に値上がりしていた。 結局、「どうせ同じくらい高い金を払うんだったら、雰囲気の良い所に泊まろう」と、19世紀建築の隊商宿『キャラバンサライ』に泊まることにした。 やっぱ、“シルクロードを通って”日本に帰っているんだから、古き良き隊商宿に泊まると雰囲気が出るじゃない?
 でも、1泊20マナト(約2,660円)もする・・・(泣)

 アゼルバイジャンに入ってから、猛烈に金が消えていくぞ! ちょっと本気でお金が残り少ないんだけど、俺。 今日、数えてみたら手持ちが10万円切ってたし、日本の銀行口座なんて残高2万円だし。
 タクシーをチャーターしてヤナル・ダグを見に行ってる場合じゃなかったぁ〜!
 そんな金欠状態の中、パソコン内のデータを整理していたら、驚くべき過去の事実を知ってしまった。 仕事を辞めたのが既に2年半前になるのだが、辞めて直ぐに日本に一時帰国した時に、お買い物で60万円以上使ってた・・・
 既に無収入になっているのに・・・馬鹿かっ?!

 今日の早朝7時過ぎに、列車はシェキに到着。
 駅を出ると、タクシーしか待っていない。 もうタクシーはうんざりなので、どうしようか?ボケーっと考えていると、おじさん2人組が話し掛けてきた。 どうやらマルシュルートカが走っている通りまで連れて行ってくれるっぽい。
 しかも、マルシュルートカに乗せてくれた上に、運賃まで払ってくれた。
 他にも、ホテル探しで散々ウロウロしたのだが、トラックの運ちゃんが「遠いから」と言ってタダで乗せていってくれたりと、親切な人に何人も会った。

 シェキでは、『ハン・サラユ』という見所がある。
 ここは、シェキ・ハーンの夏の宮殿だった。 “チンギス・ハーン”と一緒で、ハーンは君主の称号だ。
 そんなに期待していなかったのだが、思ったよりも良かった。 規模は全然小さくて、“宮殿”というと大袈裟に聞こえるほどだ。
 外壁も凝った造りだが、内部はさらに美しかった。 壁と天井に精緻なフレスコ画が描かれており、それが非常に綺麗だ。 さらに、窓には伝統的なステンドグラスがはめ込まれていて、不思議な空間を作り出している(写真)。
 入場料が0.8マナト(約106円)なのに対して、内部撮影料が2マナト(約265円)するが、払って撮った方が良い。

旅の出費
外食代: 2マナト
タバコ: 0.4マナト
入場料: 2.8マナト
宿代(1泊分): 20マナト
マルシュルートカ: 0.6マナト
合計: 25.8マナト(約3,430円)

ホテル『キャラバンサライ』 in シェキ
2007年4月27日(金)
英語で説法

 今日の写真はシェキの隊商宿『キャラバンサライ』。
 なかなか雰囲気の良い宿で、お金の問題さえなければ数泊はしてゆっくりしたいところだ。

 寝坊した! 7時に起きて、マルシュルートカを乗り継いでグルジアの首都トビリシまで行こうと思っていたのだが、起きたら11時半だった・・・
 目覚ましが聞こえなかったのは、なんでだろ?

 超高速で荷支度を済ませ、チェックアウトする。
 そのままバスターミナルに行って、グルジアとの国境にある町バラキャン行きのバス・チケットを購入。
 シェキからバラキャンまでのバスは、午前10時と午後2時の1日2本しかない。 2時のバスに乗っても、バラキャンに着くのは夕方5時近くなる。 今日中にグルジアの首都トビリシは無理だな・・・

 やはり、バスはバラキャンに夕方4時半頃に到着した。 その時間でもグルジアとの国境まで行くマルシュルートカはあるらしいが、この時間で国境を越えてもどこかで1泊しなければいけない。
 だったら、バラキャンで1泊しよう。

 バラキャンは、グルジアの国境にあるというだけの、何の見所もない小さな町だ。
 ホテルに行くと、思ったより全然高かった。 それだったら、グルジア側で泊まった方がいいかな?と思い直し、タクシーと国境までの値段交渉をする。
 値段交渉もまとまり、さぁ国境越えしよう!と思ってトランクに荷物を積み込んでいたら、きちんと身なりをした英語ペラペラのおじさんが話し掛けてきた。
 学校で英語の先生をしているらしい。

 その先生が、ホテルと値段交渉をしてくれるというので、どうせ急いで国境を越えるつもりもないし、やっぱりタクシーはキャンセルしてバラキャンに1泊してみることにした。
 先生が交渉すると、宿泊代が俺への言い値の半額になった。 ただ、ツインを1人で使うことになるので、最初の言い値は部屋単位で言っていたのかも知れないけど。 よく分からん。

 大体の相場が分かっていたら、思いっきり値段交渉できるのだが、ここ数年で急激に倍々ペースで物価が上がっている国で、どの価格が市場価格なのか分からないと交渉も難しい。

 ちなみに、英語の先生は良い人だったのだが、おじさんだと思っていたら俺よりも年下の26才だった・・・ あんた、老け過ぎ! ヒゲが濃いからじゃね?
 良い人なのだが、夜までイスラム教の説法を聞かされて、俺はヘトヘトになったのだった。

旅の出費
タバコ: 0.6マナト
ビール: 0.8マナト
外食代: 2.6マナト
タクシー: 0.3マナト
宿代(1泊分): 6マナト
バス代(シェキ→バラキャン): 2.4マナト
合計: 12.7マナト(約1,690円)

アゼルバイジャン料理『タヴァ・ケバブ』
2007年4月28日(土)
ただいま、グルジア

 1週間もいなかったけど、アゼルバイジャンはもうお腹いっぱい。 早くグルジアに戻りたくてウズウズしてたのだが、ついに戻ってきた。

 アゼルバイジャンのバラキャンからタクシーで国境まで行き、徒歩で国境を越え、国境からグルジア側の国境の町ラゴデヒまでタクシーで行き、そこからマルシュルートカに乗って首都トビリシまで一気に来た。

 やっぱりグルジアの方がいいなぁー。
 アゼルバイジャンって、良い人もいるんだけど、お金が絡むとマジでうざい。 「友達とお金は別」って感じかな。 外国人に対してボってくる国は世界中に沢山ある。 でも、アゼルバイジャンはその中でも面倒くさい国ベスト10には入るな。
 例えば、チケットを買ったとする。 駅でもバス・ターミナルでもよいのだが、壁には料金表が貼られていて買う人は正規料金を知ることが出来る。 さらに、チケットには正規料金の値段が書かれている。 それなのに、お釣りを出さない。 ここまでは他の国にもあるかも知れないが、「おいおい、お釣りが少ないですよ」と催促しても、1度に全部出してこないところがスーパーうざい! 催促する度に、ちょこっとずつ出してくる意味が分からん。 (自分が出したお金)−(チケットに書かれた値段)=お釣りは、馬鹿でも計算できるだろ?! なぜ、一回で全部出してこない? 買い物の度にそんなことの繰り返しでは、ボディーブローのようにイライラが溜まってきて、最後には爆発しそうだ。
 ちなみに、アゼルバイジャン人とは民族的にそんな奴らのようです。 同じアゼル人に対しても同じことをするんだって。 まぁ、外国人に対するほどは酷くないらしいけど。 ガス会社とか電気会社も集金時に3倍くらいボってくるそうです。
 商業民族の宿命と割り切れれば楽なんだけど・・・

 多分、アゼルバイジャンにわざわざ旅行で行くことはもうないでしょう。 お金さえ絡まなければ良い人ばかりなんだけどねぇ〜

 写真は、アゼルバイジャン料理の『タヴァ・ケバブ』。 ハンバーグを卵と香草(パクチー)でとじた料理で、俺は好き。

旅の出費
食費: 4.3ラリ
雑費: 0.1ラリ
外食代: 2ラリ
タバコ: 1.4ラリ
地下鉄: 0.4ラリ
インターネット: 3.55ラリ
マルシュルートカ: 7ラリ
タクシー: 1.2マナト+1.5ラリ
合計: 1.2マナト+20.25ラリ(約1,550円)

フレーム
2007年4月29日(日)
角で乾杯

 サムゴリのバザールは楽しい。
 トビリシ駅前にも大きなバザールがあるが、サムゴリにあるバザールの方が大きく、その上ガラクタから食料、衣類まで何でも売っている。

 今日は、ガラクタを売っているところをウロウロしてみた。 そして、買っちゃった! 動物の角を・・・
 何に使うのか?と言うと、これでお酒を飲むのがグルジア流。 切り取った角の中にワインを注いで飲むのだが、一気して飲み干さない限り、角をテーブルに置けないというわけだ。 だって、角は曲がってるからテーブルの上に立てられない。 角の中に液体が入っている限り、傾ければこぼれてしまう。 まぁ、半強制的に一気せざるを得ない“コップ”なのだ。
 これ、2個セットで3ラリ(約205円)。

 他の店で、バッファローだか何だかの角を売っていたが、あれで一気したら死ぬぞ! 聞いたら、1.5リットル以上入るそうだ。

 そして、ソ連時代の1ルーブル硬貨も買っちゃった。
 1枚0.2ラリ(約14円)。 『CCCP』と書かれた、ソビエト建国50周年の記念硬貨だ。 あと、第2次世界大戦で対独戦に戦勝した記念硬貨も。
 レトロなデザインが良い感じ。 まぁ、共産主義自体がレトロなんだけどね。

 角を買ったら、早速使わないといけない。
 ワイン屋台でリッター1.5ラリ(約102円)のワインを1.5リットル買って、豚肉を1kgとお米を500g買って、焼肉しながらワインを角で一気!

 最後に、今日ショックを受けた出来事がありました。
 バザールで、一緒に行った日本人が「お前の“妹”か?」と俺のことを聞かれたそうです。
 妹だぁ〜?!
 どこからどう見ても俺は男だろ! ただ髪が長いってだけで・・・ 女に間違われない為にヒゲを生やしているのに、全く意味がねー。
 確かに、グルジアには立派なヒゲを生やしている“おばさん”たちがいますよ。 でもね、そんなおばさんたちのヒゲよりも、俺のヒゲの方が長いだろうに。

 写真は、バザールのお店。 お米、豆、パスタまでキロ買い出来る。 お米はキロ1.7ラリ(約116円)だった。

旅の出費
つの: 3ラリ
食費: 7.2ラリ
古銭: 0.4ラリ
外食代: 2.4ラリ
地下鉄: 0.4ラリ
合計: 13.4ラリ(約920円)





  Copyright © 2004- Yuzurand All Rights Reserved