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4WDで行く南部アフリカ旅日記


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2005年7月24日(日)
アザラシの大群

 スワコプムンド郊外にウランの採掘場がある。
 原子爆弾の材料になるウランなので、見に行きたかったのだが、毎月第2週目の月曜から土曜までしか見学することが出来ないらしい。 しかも個人での見学はダメで、ツアーのみだそうだ。

 ウラン採掘場は諦めて、砂漠にバギーをしに行く。
 スワコプムンドとワルビスベイを結ぶ道路沿いにある『Dare Devil Adventures』というところで、一番短いコースで45分180ナミビアドル(約2,970円)から出来る。

 最初、ガイドが付くというので「1人で好きなように走りたいのになぁ」と思ったが、走ってみて分かった。 ガイドがいないと迷子になる。 しばらく走ると、360度砂漠に囲まれ、どっちがどっちか分からなくなる。 しかも今日は曇っており、太陽が見えない。

 45分間でけっこう楽しめる。 今日は曇りで景色に霞がかかってしまっていたのが残念だったが、180ナミビアドル分の価値はある。 車で砂漠の奥に行くことは難しいが、バギーでは砂丘を越えて砂漠の奥に行けて、見れる景色が違う。

 バギーを終えた後、スワコプムンドを出発して、スケルトンコースト国立公園を目指す。
 今日はスケルトンコーストの手前で1泊して、明日スケルトンコーストを縦断する。

 スワコプムンドからC34号線を北上する。 左側に海を見ながら走る、砂漠の一本道だ。 海が見えながらも“砂漠”という、変わった景色は今までにない。
 約120kmほどひたすら真っ直ぐ走ると、『Cape Cross Reserve』がある。 “アザラシがいっぱいいる”とガイドブックに書いてあったので、なんとなく行ってみたのだが、車を降りて絶句した。 ものすごい臭い・・・
 さらに海岸に行って、さらに絶句。 海岸に沿って、何万匹はいるのではないかと思われるアザラシの大群がいた。 その景色は異様だ。
 あまりに臭いがきついので、10分だけ見て離れる。 ちなみにジャッカルもいた。

 今日は宿は、『Myle 108』という所。 海岸沿いのキャンプ場で、電気はおろか、水もない。 4つ星ホテルとはえらい格差。 客はうちらを含めて3サイトのみ。

 夜になってさらにビックリ。 灯りが一切ないので、辺りは漆黒の闇。 本当に周りがまったく見えない。 でも、何か動物がいる気配・・・

 今日からマラリア予防薬を飲み始める。

今日の走行距離; 220.6km
今日の出費(2人分)
ディーゼル代: 204.00ナミビアドル
バギー: 270.00ナミビアドル
KFC: 34.80ナミビアドル
インターネット: 12.00ナミビアドル
食費&生活用品: 221.00ナミビアドル
『Cape Cross』入場料: 90.00ナミビアドル
テント設営代: 130.00ナミビアドル
合計: 961.80ナミビアドル(約15,870円)

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2005年7月23日(土)
フラミンゴと砂漠

 ホームページの日記が変になっているのに気付き、直そうとするがどうにもならない・・・ HTMLソースをいじらないと直らない感じだ。

 スワコプムンドから30km南にあるワルビスベイ(Walvis Bay)という町に行く。
 ここの海岸沿いには南部アフリカに生息しているフラミンゴの半分がいる。 実際に行ってみると、確かにウジャウジャいるにはいるが、遠い!
 比較的近くにいるフラミンゴの写真を撮ろうと、車を止めただけで逃げて行ってしまうので、遠くにいるフラミンゴをなんとなく眺めるだけ。

 フラミンゴの後は、ワルビスベイ郊外に広がる砂漠に行く。 写真に小さ〜く写ってるのが、俺の病み上がりカー。
 この辺りの砂漠は、セスリエムの砂漠とは雰囲気が違う。

 夜、ついに日記を直す。 なんとなくHTMLソースが分かってきた。

今日の走行距離; 146.9km
今日の出費(2人分)
外食費: 158.00ナミビアドル
クリーニング: 14.00ナミビアドル
合計: 172.00ナミビアドル(約2,840円)

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2005年7月22日(金)
修理工場

 スワコプムンドの後に行くスケルトンコースト国立公園と、エトーシャ国立公園の情報を集めに、NWR(Namibia Wildlife Resorts)に行く。
 スケルトンコースト国立公園内で宿泊が許可されている場所は現在のところ1軒しかないらしく、宿泊はやめて1日で縦断することにした。 エトーシャ国立公園の方は3軒あり、キャンプサイトの数も十分そうだ。

 昨日の故障で少し心配になったので、スワコプムンドにいる間に点検に出すことにした。
 ホテルが探してくれたのが『Megamotors Pupkewitz』という修理工場で、GM、オペル、イスズ、スズキ、日産のサービス工場をしている。 特定メーカーの代理店をしているわけではなさそうだが、工場も中古車ショールームもキレイで好印象だ。

 対応してくれた整備士は白人のお兄ちゃんで、エンジンルームを点検をしてくれた。
 結果、オイル漏れが確認出来た箇所のオイルシールの交換と、クーリングファンベルトの交換などをすることにした。 良く分からないので、お兄さんに言われるがまま。

 でも、今後の旅を考えれば膿は出しておいた方が良い。 痛い出費だが、保険だと思って自分を納得させる。

 写真はキートマンスフープ郊外にあるGiant Playground。 誰かが積み重ねたかのような巨大な岩が辺りに広がっている。 遺跡と言われれば信じてしまいそうだ。

今日の走行距離; 9.1km
今日の出費(2人分)
修理費: 666.00ナミビアドル
携帯電話SIMカード: 120.00ナミビアドル
インターネット: 12.00ナミビアドル
合計: 798.00ナミビアドル(約13,170円)

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2005年7月21日(木)
重大トラブル発生

 早朝5時半に起きる。 テント内の気温は9度・・・ ちなみに数時間後に気温は40度を超え、温度計は測定不能になった。

 『Sesriem Camp Site』に泊まった客は5時45分から、それ以外の客は7時から国立公園内に入ることが出来る。
 それだけのために、今回『Sesriem Camp Site』に泊まったのだ。 朝日が砂丘を照らす光の部分と、その裏の影の部分のコントラストが、砂丘が一番美しい時であり、それを見るには太陽が昇る前から待機していなければいけない。

 他の宿泊客たちも、我先にとソススフレイを目指す。 ゲートから一番奥のソススフレイまでは約70kmの距離だ。
 ただ、実際に一番奥まで行けるのは4WDのみ。 普通車は5km手前の駐車場に車を止めて、歩いて行くか、有料シャトルバスを使わなければいけない。
 前回は5km手前の普通車用駐車場から歩いて暑さで死にそうになったが、今回は一番奥まで自分の車で行ける〜。
 早速、2WDから4WDに切り替え、何の役に立つか分からんが『Diff Lock』と書かれたスイッチを押し、前輪の真ん中に付いてるやつを捻って『Lock』に合わせる。 なんだか知らないが、中古車ディーラーのお兄さんが言うには、これがスゴイらしい。

 砂漠を勢いよく走っていると、俺の先に進んでいったトヨタ・コンドールが砂に埋まって立ち往生している。 しかも2台。
 朝日より早く一番奥に着きたかったけど、見捨てるわけにもいかず、助ける。 見ていると、ただ引っ張ったり、押したりしているので、タイヤの下に段ボールやシートを敷いて、バックをしたら無事に抜け出せた。
 「良かった、良かった」と、車に乗り込み進もうとすると、今度は俺が砂にハマってしまった・・・ミイラ取りがミイラ。
 助けた2台の人たちに助けられ、無事脱出出来たが。
 ちなみにトヨタ車2台は、「無理だ」と戻っていった。 思ったけれど、4WDかどうかではなく、タイヤや車高の問題も大きい。 タイヤの幅が広いと砂に埋もり難いし、車高が高ければ、砂に突っ込んで止まることもない。

 今回、砂漠での4WDの運転の仕方を学習した。
 砂にハマって動かなくなっても、ギアをバックに入れて半クラッチでゆっくり進めば抜け出せるが、勢い良く出ようとアクセルを踏み込んだりすると、さらに砂にハマって抜け出せなくなる。

 200m級の高さを誇る砂丘(というか、ほぼ山)を見て回った後、砂漠をドライブしてみる。 楽しい!
 写真は砂漠の真ん中で撮ったものだが、もっとすごい所もある。 でも、そのすごい所で写真を撮るために止まったりすると、大変なことになるので、比較的おとなしい所で写真を撮ってみた。

 昼1時ごろ、セスリエムを出発して大西洋岸の町スワコプムンドに向かう。
 C19号線を北上して、約1時間ほど走ったところでエンジンルームから異常音が聞こえることに気が付いた。
 路肩に止めようと、スピードを落として止まろうしていたらエンジンが勝手に止まった。
 あれ?と見ると、ラジエターの水温計がHiになっている。
 車を降りてみると、ボンネットの中から焼けたような臭いと、煙のようなものが出ている。 オーバーヒートってやつ?

 車は好きだが、好きなのは格好と運転だけという俺は、ボンネットを開けてもさっぱり分からないから、ガソリンスタンドでアルバイト歴のある彼女に処置を任す。 ラジエターにホースで繋がっている半透明のタンクがあるのだが、その中の水が沸騰してボコボコいっている。
 とりあえず水を掛けて熱を冷まして、数十分待って再びエンジンを掛けてみる。 苦しそうに唸っていたが、2度目で何とか掛かった。 でも水温計は未だに高い。

 ここで戻るか、進むかの選択を迷った。 1kmほど戻れば、木陰のある所があったはずだ。 でも、とりあえず進んでみて木陰があればその下でエンジンを冷やすことにした。
 ちょっと進むと、『3km先ガソリンスタンド』の看板が! 3km頑張って走って、ガソリンスタンドで車を見てもらうことにした。

 『Solitaire』は、キャンプ場、レストラン、ガソリンスタンドを備えており、多くの4WDが止まっていた。 ガソリンスタンドで、車を点検して欲しいと言うと、白人のおじさんが出てきた。 自動車の整備士だそうだ。
 エンジンルームの中を一通り点検したおじさんが色々説明してくれたが、それによるとラジエターと水が入っているタンクを繋ぐホースに穴が開いている上に、エンジンオイルが入っていなくて水の循環が全く出来ていなかったらしく、かなり危険な状態らしいということは理解出来た。

 1時間半ほど、おじさんが修理しているのをボーっと見ていた。 途中で、「エンジンの状態次第で、レッカー車でウィンドフック(首都)まで持っていかないとダメかも」と言われる。 えー、まだ旅行に出て5日目だぜ・・・

 最後におじさんに「You're very lucky」と言われた。
 「もう99%エンジンが壊れる寸前で、1%遅かったら完全にエンジンが逝っちゃっていた」らしい。 でも取り合えず修理は終わって、「1974年に自動車整備士の資格を取った」というおじさんが、「このエンジン音は大丈夫だ!」と太鼓判を押してくれた。

 俺ってホント運がよい。 まず、今回オーバーヒートしたのが、『Solitaire』を過ぎてからだったら、その先270kmは家が1軒もなく助けを呼べなかった。
 ちなみにその後270kmを走るが、その間の4時間に出会った対向車は3台。
 『Solitaire』が次の町までの最後の家であり、最後の修理可能な場所だった。 さらにもう少し遅れていたら、エンジン自体が故障して旅は終わっていた。 158万円で買った車も、2週間も乗らずに廃車になるところだった。
 あと、俺に車の知識が全く無かったことも考えようによっては良かったかも。 水温計が下がったら、そのまま点検せずに走っていたかも知れないからな。

 この5日間で走った走行距離は2,000kmを超え、日中の気温は40度。
 さらに川を越えたり、今日のように砂漠を走ったり、車にとっては最悪の使用環境だ。 21万kmも走っている中古車だから、これだけの使い方をしたら、そりゃ機嫌を損ねるわな。 今後は労わりながら乗るとしよう。

 しっかし、今日は色々なことを学習した。 砂漠での4WDの運転の仕方、ラジエターが車にとってすごく大事らしいということ。 また少し大人になった。

 『Solitaire』を出てC14号線をひた走る。 途中、国立公園を横断する峠道が2箇所あり、その後はひたすら真っ直ぐ続く砂漠横断道路だ。
 その270km続く道を、4時間掛けて走り抜ける。 故障したこともあり、80km/h以上はスピードを出さなかった。 途中、道路を横断するハイエナやスプリングボックを発見。 こんなとこで故障してたら、ハイエナに食われてたかも。

 夜8時前に、ようやくナミビア第二の都市スワコプムンドに到着する。 ナミビアの“大阪”スワコプムンドだが、人口は2万5千人だ。 でも町の灯りがまぶしく映る。 砂漠から来ると大都会だ。 お店がいっぱいあるし、道路が舗装されている!

 何を血迷ったか?彼女が選んだ宿は4つ星ホテルだった。 しかも、おごってくれるらしい。 どうやら彼女的には限界が来ていたようだ。

 今日の教訓。 アフリカの大地を車で走ろうとするような人は、どこからエンジンオイルを入れるか?くらいの知識は持っておいた方が良い。

今日の走行距離; 523km
今日の出費(2人分)
ディーゼル代: 286.00ナミビアドル
修理費: 270.00ナミビアドル
合計: 556.00ナミビアドル(約9,170円)

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2005年7月20日(水)
砂漠に到着

 この数日で自分の大きな間違いに気付いた。
 “アウトドア”って金が掛からないものだと思ってたけど、すっげー金掛かる・・・ 約158万円も出して車を買っている時点で、金が掛かっているんだけど、実際に旅行に出てみると走行距離のせいもあるが、車の燃料費が高い! あと必要な物も多く、買い揃えると金が掛かる。

 さらにアウトドアってもっと楽だと思ってたら、けっこう忙しい。 テントを張ったり畳んだりとか。
 あと、他のキャンパー達を見ていると異常に夜が早く朝も早い。 夜9時過ぎにはし〜んとしているくせに、早朝6、7時には出掛けている。
 つい数日前までは家でプレステ2をして、『エマニエル夫人2000』をTVで見ようか見ないか迷っていたような俺とは気合が違う。

 午前中にキートマンスフープ市内で食料や生活用品の買出しをする。
 昨夜、焚き火をしたのはいいが、炭を掴む道具がないことに気付き大変だった教訓を踏まえ、鉄製の炭を掴むやつとか軍手を購入。

 12時過ぎにキートマンスフープを出発する。
 B4号線で西に向かい100kmほど走り、Goagebという所でC14号線に入る。 30kmほど走ったところにあるBethanieという集落までは舗装されているが、そこから先は全て未舗装道路になる。

 キートマンスフープを出て直ぐから、景色は360度パノラマで広がる荒野と山になる。 はるか遠く、地平線の彼方まで続く真っ直ぐな道路をひたすら走っていると、妙案が浮かんだ。

 日本で警察が暴走族取締りの為に躍起になっているが、より効果があり、警察の為にもなり、住民の為にもなり、暴走族の為にもなる方法がある。
 暴走族の皆さんをナミビアに招待してあげたらいい。
 もちろん、彼らご自慢の愛車も一緒に招待だ。 思う存分、ナミビアを走ってくれ。
 ジグザグ運転をしても誰も文句を言う人はいない。 なんせ、3時間走って対向車が2台とかだ。 クラクションや音楽を大音量で鳴らしても問題ない。 聞いてるのはスプリングボックくらいだ。
 ただあまり無茶をすると、ガソリンが無くなった時に、自分達自身が大変な目に合ってしまうので、事前忠告が必要だ。 改造し過ぎちゃって燃費が悪い車に乗ってたりすると、荒野の真ん中でガス欠になる心配がある。
 さらに車高を低くしてたら、川を渡れないぜ(写真)。 もし川を渡れなかったら、6時間以上掛けて回り道をしなければいけない。 そんな時は、どんなワルだって、どんな『俺って最強』って思ってたって無力だ。

 “悪いこと”の基準も変わってくる。日本でサラリーマンの親父から金を剥ぎ取っていたワルも、ナミビアでチーターを素手で捕まえて毛皮を剥ぎ取ったらヒーローだ。
 「昨日、親父狩りしてさぁ〜」なんて会話より、「昨日、チーター狩ろうとしたら、左手食べられちゃってさぁ〜」という会話の方が遥かに極悪な感じを受ける。

 未舗装道路になったC14号線を砂埃を舞いながらひたすら走ると、ヘルメリングハウゼン(Helmeringhausen)という集落に着く。
 地図上では、飛行場のマークや、ガソリンスタンドのマークや、ホテルのマークがあるが、実際の集落は家5軒しかない。
 そして間違いなく人間よりヤギの数の方が多い。

 ヘルメリングハウゼンからは、C27号線を走る。
 今日の最終目的地セスリエムまでは行き方が何通りかあるのだが、一番マニアックな道を選んでみた。 これがまたしんどい!
 確かに景色はすばらしいが300km弱の距離を同じ景色は辛い。 しかも道路が砂だから、スリップに注意しながらの運転で疲れる。

 途中、『スプリングボック注意!』の道路標識の他、『シマウマ注意!』や『キリン注意!』の標識もあったが、実際に見かけたのはキツネみたいな動物と、スプリングボック、ダチョウだけだった。

 夕方6時前、ようやく砂漠のセスリエムに到着。 今日は非常に疲れた。

今日の走行距離; 519.7km
今日の出費(2人分)
ディーゼル代: 287.00ナミビアドル
インターネット: 15.00ナミビアドル
食費&生活用品: 279.10ナミビアドル
テント設営代: 240.00ナミビアドル
国立公園入園料: 170.00ナミビアドル
合計: 991.10ナミビアドル(約16,350円)

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2005年7月19日(火)
アロエの森

 フィッシュリバー・キャニオンを車で回る。
 前回は普通車だったので、Main View Pointにしか行けなかったが、今回は4WDなのでどこでも行ける。

 ここら辺の石は角が鋭く、道を走っていてもパンクしないかドキドキする。
 Main View Pointに向かって左に曲がって、崖沿いを走った場所から見る景色は、Main View Pointから見る景色よりも迫力があり、かなり良かった。 人間の小ささを実感するにはピッタリだ。

 次に行った場所は、メイン通りから19km離れた所にあり、5kmを越えた地点からは4WDしか行けない。
 『4WD Only』などと言われると、4WDを買ったばかりの俺としては行きたくなってしまう。
 最初は良かったのだが、徐々に「これが道?」という感じになり、終いには特大の石がゴロゴロしている道になってしまった。 しかも、思った以上に14kmって遠い・・・
 14kmの距離を1時間も掛けて走ってようやく辿り着いた先の景色は、普通。 普通ってことはないけど、その前に見に行った方からの景色がすごく良かったから、それと比べると迫力に欠ける。
 でも、ここまでの道のりの間に、スプリングボック、リス、ダチョウを見かけた。

 午後、フィッシュリバー・キャニオンを出て、キートマンスフープに向かう。
 D601号線を東に向かって走り、突き当りを左折してC12号線に入る。 このC12号線が只者ではない。
 とにかく真っ直ぐ。 真っ直ぐ過ぎるほど真っ直ぐ。
 で、景色はずっと変わらない。 これが80km続く。 前回の旅行の時も、この道を通ったのだが、相変わらず退屈で疲れる道だ。
 ただ、前回と違うのは車にエアコンが付いている! これだけでも全然違う。

 C12号線をひたすら北上すると、突き当たりはB4号線になる。 B4号線は舗装道路で、フィッシュリバー・キャニオンのあのオフロードを思うと、道路が舗装されているって素晴らしい。

 夕方4時半頃キートマンスフープに到着。 町らしい町に来たのはスプリングボックを出て以来だ。
 ガソリンスタンドも沢山あるし、スーパーマーケットもある! 今晩は、郊外の『Quivertree Rest Camp』にテントを張ることにした。
 “Quivertree”とはアロエのことで、厳密に言うと木ではないらしいが、木と呼ばれている。 ナミビア一のアロエの大木がここにあり、大きさは9mを越え、樹齢200〜300年だそうだ。
 キャンプ場の隣は、アロエの森(写真)になっている。

 今夜は昨日よりも寒い、15.5度。 日中は30度を越えていたから、寒暖の差が厳しい。 薪を買って、焚き火をする。

今日の走行距離; 254.7km
今日の出費(2人分)
薪: 30.00ナミビアドル
テント設営代+入場料: 190.00ナミビアドル
合計: 220.00ナミビアドル(約3,630円)

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2005年7月18日(月)
ナミビア入り

 テントが大きくなって快適になったのはいいが、畳むのも大変になったということに気付いた。 しかもテントが結露していて嫌な感じ。 面倒だから、適当に丸めて荷台にぶち込んだ。

 まずスプリングボック警察署に行き、昨日ホロホロ鳥にやられたナンバープレートの件で相談する。
 すると「全く問題ない」そうだ。 彼らにとっては、そんなことよりも俺がどこから来た人間なのかに興味があるらしく、警官2人して「名前は?どこから来た?」と絡まれる。
 「日本だ」と答えると、「ニンジャ!」。 ハイハイ。

 スプリングボックを出てN7号線を走っていると、道路を横断中の亀を発見。 ホロホロ鳥より動きは遅いながらも、無事に渡り終えそうな所まで進んでおり、轢かずに済んだ。

 合計3度目の南ア−ナミビア国境越えを済ませ、余裕の入国。 ナンバープレートも何も言われなかった。 まぁ、後ろがきちんと付いていればいいんだろうな。

 国境からB1号線を北上し、D316号線を左折する。 5月の旅行と同じルートだ。
 違うのは、前回はトヨタのしょぼいチビ車だったが、今回はオフロード・タイヤを履いた4WDということだ。
 D316号線からは未舗装道路になる。 景色もスプリングボック周辺のそれとは異なり、ほとんど岩の世界になる。 軽自動車くらいの大きさはある岩が重なって山を形成している様は興味深い。

 D316号線の突き当たりを右折して、C10号線に入る。
 しばらく砂埃を煙幕のように立てながら走ると、『Fish River Canyon』と書かれた標識が立っているので、そこを左折しC37号線に入る。 道路は変わっても、未舗装は変わらない。

 フィッシュリバー・キャニオン(Fish River Canyon)に着いたのは午後3時半頃。 ここは国立公園になっているので、入園料を払い、管理事務所に隣接してあるキャンプ場にテントを張る。 でもこのキャンプ場は芝生でないため、歩くと埃が舞って鼻がムズムズする。

 夕方、夕日を見に行く。 世界第二の規模を誇る渓谷とは言え、2回目の俺としてはイマイチ感動に欠ける。
 「あー、やっぱりスゴイね」くらい。1度行けば十分だ。

 夜は明太子スパゲティーを食す。 今晩は、昨日のスプリングボックと比べて格段に暖かい17度。

今日の走行距離; 351.6km
今日の出費(2人分)
インターネット: 30.00ランド
食費: 15.75ランド
車両持込税: 120.00ナミビアドル
テント設営代: 170.00ナミビアドル
国立公園入園料: 170.00ナミビアドル
合計: 505.75ランド&ナミビアドル(約8,345円)





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