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徒然日記42


Приднестровье
 日記の前にちょっとお知らせ。
 【自称】アブハジア共和国からグルジアに入ったせいで、出入国管理法で国境警備隊に逮捕、刑務所にぶち込まれた上に裁判で有罪になった前科者F氏と、【自称】南オセチア共和国で迷子になってグルジア内務省軍に確保されたけど無犯罪者なの両方を知っているという共通の知り合いの方、近々『サーカシヴィリの化けの皮を剥ぐ会』という名目で東京で飲もうと思っています。
 俺もコーカサスと中央アジアには半年いたけど、F氏が刑務所に入っていたせいで、2人がダブっていた時期がグルジアとキルギスだけのため、誰が共通の知り合いか不明なのでご一報下さい。

 牛の角でウォッカを飲みながら「Заебись!」と連発するもよし、旧ソ連構成国の政治・軍事を熱く語るのもよしですが、ウォッカで酔っ払って「You're American!」と意味不明の敵対心で胸ぐらを掴んでくるキルギス人みたいな人はご遠慮願います。
 アメリカ人じゃないから・・・


 今回はちょっと嗜好を変えて、旧ソ連の話題をしてみましょう。
 興味深いニュースサイトの紹介です。
 それは・・・【自称】沿ドニエストル共和国の『Tiraspol Times』というサイトだ!!

 もうこの時点で、マニアックな話題の臭いがプンプンしていると思うので、興味がない方は読み飛ばしてね。

 東欧の中でも東の外れ、ルーマニアとウクライナに挟まれた小国モルドバの中にある【なんちゃって国家】である。
 自称の正式名称は、『Приднестровская Молдавская Республика(プリドニエストロヴィスカヤ・モルダヴィスカヤ・レスプブリカ)』で、日本語だと『沿ドニエストル・モルドバ共和国』になる。
 ドニエストル川の東岸を占領しているので、そのまんま国名になっているという“いかにも考え抜かれた”名前だ。

 俺の日記でも何度か紹介しているが、スミルノフ【自称】大統領一族の治める地域で、元々「強大なソビエト連邦の再来を待ち望んでいる」バリバリ社会主義【自称】国家だったが、最近は表向きソフト路線に走っている。 だが、実際にはスターリン時代のソ連と変わらない。
 写真は、スミルノフ【自称】大統領。

(Copyright: Pridnestrovie.net)
 ジンバブエの独裁者ムガベよりはまともに見える。
 ムガベ・・・チョビヒゲを生やしてるから、『アフリカのヒトラー』みたいな風貌だし。

 『Tiraspol Times』は、そんな沿ドニエストルの【自称】独立系報道サイトである。
 自称と言ったのは、俺がどう頑張って読んでも政府寄りのプロパガンダを垂れ流しているとしか思えないからだ。
 しかし無垢の気持ちで内容全てを信じたとしたら、すごーく沿ドニエストルが素敵な国に感じるだろう。
 民主主義で、自由溢れる国っぽく書かれている。
 国境で雑魚兵士にメチャクチャ絡まれた俺が言うのも何だが、「そんなわけがない!」。
 どちらかと言えば独裁国家だろ。


 この前、サイトを覗いてみたらトップニュースが『沿ドニエストルで女性ボディービル・コンテスト開催!』というニュースであった。

 えー、トップニュースがこれって?!

(Copyright: Tiraspol Time
 怖すぎ・・・
 右の女は顔色の割りに体が黒過ぎだし!


 まぁ、基本的に大したニュースがないのだ。
 そんなわけで、他の記事の大部分は政治的な内容である。
 話題に上がるのは、コソヴォ、アブハジア、南オセチア、北キプロス、ソマリランドなど、世界の自称国家が名を連ねる。
 というか、それらに関係のあることしかニュースになっていない。 ただ、同じ自称国家つながりのナゴルノ・カラバフの話題はあまり出ていない。

 世界ニュースを覗いてみると・・・
 『【自称】南オセチア共和国が、【自称】アブハジア共和国に大使館を開設』とか、マニアックな話題が盛りだくさん!

 しかも、記事は記事でも論調が多過ぎるのである。
 文中で『if』とか『should』を乱用し過ぎ!
 古舘氏がキャスターを務めるテレ朝『報道ステーション』並みに、自分の考えを述べ過ぎなのである。 事実を述べる以上のことをするのは、報道ではなくプロパガンダである。

 『独立と再統一の間の北キプロス』という題の記事中に、こんな文章があったので引用してみたい。

 If Kosovo can get independence, why can't we?
 もしコソヴォが独立できるのなら、なぜ我々ができない?

 知らねーよ。


 沿ドニエストルはモルドバ国内にあり、コソヴォはセルビア国内にあり、アブハジア、南オセチアはグルジア国内にあり、ナゴルノ・カラバフはアゼルバイジャン国内にある。
 コソヴォ問題の場合は、同じスラブ系民族であるセルビアのバックにロシアがいるのだが、それ以外の場合は自称国家側のバックにロシアがいる。 沿ドニエストル、アブハジア、南オセチアは半分ロシアの傀儡政権でしょ。
 アブハジアも南オセチアも国民のパスポートはロシアだし、南オセチアの大統領はロシア人だし。

アブハジア大統領セルゲイ・バガプシュ(左)
南オセチア大統領エドワード・ココイティ(右)
(Copyright: Tiraspol Times)
 ナゴルノ・カラバフだけは、アルメニアの傀儡政権だが、そのアルメニアのバックにはロシアがいる。


 そんなわけで、傀儡政権同士が『悪の枢軸』として同盟関係にあるのと同時に、自国の領土内に『悪の枢軸』を抱え込んでしまった悲惨な国々は『反ロシア同盟』を組んでいる。
 それが『ГУАМ』だ。
 加盟4カ国の国名の頭文字をとって「グアム」と呼ぶが、ビーチリゾートとは縁のない国々ばかりである。
 グルジア、ウクライナ、アゼルバイジャン、モルドバと、ウクライナ以外は自国の領土内に『悪の枢軸国』が存在する。
 どの国もEUに加盟したがっている国ですな。
 加盟できるわけがないのに。

 最近、アブハジア問題に絡んでロシアとグルジアの仲が最悪で、戦争の寸前らしいです。 EUに入ろうとしているグルジアを牽制して、ロシア軍がアブハジアと南オセチアに部隊を増派して一触即発状態。
 アブハジア上空を飛行していたグルジア軍の無人偵察機が、ロシア軍の戦闘機に撃墜されて大問題になっているみたいね。

 「グルジアのテムル・ヤコバシビリ国務相は、グルジアとロシアは戦争状態に非常に近づいている、との見方を示した。」(ロイター通信)

 まぁ、ガチンコで戦争したらロシアに勝てるわけがないとは思うが、コーカサスの武闘派グルジアがどこまでやれるか?興味はあるけど。

 東洋史の参考文献に書いてあったんだけど、今のイランを中心に全盛期を誇って、西のオスマン帝国と張り合っていたサファヴィー王朝って、軍の主力が『王のゴラーム』と呼ばれたグルジア人部隊だったらしい。
 昔から武闘派だったようで・・・




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